心理カウンセラーのおすすめ本7選【勉強向けの参考書を厳選】

心理カウンセラーのおすすめ本7選【勉強向けの参考書を厳選】

「カウンセラーになるにはどんな本を読んだらいいんだろう?」
「どうやって選べばいいのかな…」

体系的にカウンセラーの知識や技術を身につけようと、書籍で勉強しようと考えている方は多いですよね。知的好奇心を刺激し、価値観に影響を与える本を読むと、カウンセラーとしての知識やスキルを向上させることは十分可能です。

ただ口コミや解説内容など、詳細を確認しないまま買う本を選んでは「もっとちゃんと調べればよかった…」と後悔しかねません。

そこで本記事では次のトピック別に、カウンセラーの知識や技術が学べるおすすめ本を紹介します。

本を選ぶポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。この記事を読めば、あなたにあう本が見つかりますよ。

この記事の要約
  • カウンセラーの本は口コミや内容を確認して選ぼう
  • 基礎か実践、どちらを学びたいか自分の状態を理解しよう
  • 本を活用すると専門家の価値観や思考を学べる
目次

心理カウンセラーの勉強本を選ぶポイント3つ

冒頭で述べたとおり、詳細を確認しないまま読む本を選んではかけたお金や時間を無駄にしかねません。

そこではじめに、心理カウンセラーの勉強本を選ぶポイントを、3つにまとめて解説します。

電子版かハード本か

各書籍の形式を確認し、生活のなかで読みやすい本を選びましょう。

本の主な形式は電子とハードに分かれており、それぞれ特徴が異なります。

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メリットデメリットおすすめな方
電子版・在庫切れが起きにくい
・すぐに購入できる
・持ち運びしやすい
・検索しやすい
・目が疲労しやすい
・別のアプリや通知で気が散る
・書き込みができない
・所有欲は満たしにくい
・移動中や隙間時間で読みたい方
・速読を重視したい方
・疑問解消や確認をすぐにしたい方
ハード本・目の疲労が少ない
・書き込みができる
・所有欲が満たせる
・集中力を保ちやすい
・絶版、在庫切れがある
・場所を取る
・持ち運びしにくい
・電子版に比べると高価な場合がある
・じっくり読み深めたい方
・書き込みをして学びたい方
・本そのものに愛着を持つ方

電子書籍のメリットは、持ち運びや入手のしやすさにあります。読みたいと思ったときにすぐ購入でき、学習意欲も保ちやすいのが魅力です。一方で、目の疲れが起きやすくスマートフォンなどを使うと他の情報に気が散りやすい点はデメリットといえます。

対してハード本のメリットは、目の疲労が少なく、集中して読書ができる点です。ページをめくったり書き込みをしたりしながら、大切なコレクションとして学びが深められます。ただし持ち運びしにくく、保管場所が必要な点はデメリットです。

勉強本を選ぶ際は、自分の読書スタイルや学習環境に合った書籍にしましょう。

目的に適した内容か

目的に適した内容かも、心理カウンセラーの勉強本を選ぶうえで欠かせないポイントです。なぜなら、自分が何を学びたいのかが明確でなければ、どの本を選べば良いのか判断できないためです。

まず、現在の学習段階や目的を把握しておきましょう。カウンセラーを目指す本は、下記のように分けられます。

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学習目的内容の特徴おすすめの読者層
基礎知識を身に着けたい・心理学の理論やカウンセリング概念を学べる
・入門書、資格対策本
初学者や資格取得を目指す方
実践スキルを高めたい・インテーク面接や傾聴技法など現場で使えるスキル
・実践書
資格取得後に現場経験を積みたい方
自己理解を深めたい・感情コントロールやセルフケアなど
内面を掘り下げられる
現役カウンセラーや
自己洞察を深めたい方

初学者向けか有資格者向けかなど、どの層を対象にしているかも確認しましょう。概要欄やレビューに目を通すと、内容が自分に合っているかを見極めやすくなります。

目的と学習段階が合った本を選べば、知識を実践スキルへ変えることが可能です。

読者からの口コミは良いか

読者からの口コミが良いかどうかも、心理カウンセラーの勉強本を選ぶには重要な判断材料です。なぜなら、実際に本を手に取った人の声は、書籍が実践に役立つかどうかを知れる身近な情報であるからです。

星の数だけで判断せず、レビュー内容が自分の学習目的に合っているかどうかを見極めましょう。本の口コミは、読書メーターブクログAmazonのカスタマーレビューなどで確認できます。

たとえば抽象的な感想ではなく、インテークの進め方や実践メソッドなど、具体的な内容があるかを確認します。「難しすぎる」という批判的なレビューは、単にその方の学習段階や背景に合わないだけかもしれません。

自分の学習レベルと照らし合わせることで、今の段階に適した本かどうかを判断できます。

口コミの内容を丁寧に読み解くと、自分にとって本当に役立つ一冊を選べますよ。

【基礎編】心理カウンセラーを目指す人におすすめの本4選

ここからは心理カウンセラーを目指す人におすすめの基礎本を、厳選して4冊紹介します。

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書籍名価格(ハード本/電子)出版年特徴
カウンセリングとは何か 変化するということ1,540円/1,485円2025年9月・現代の社会とカウンセリングの役割を考察
・対話の変化を深く学べる
マンガでやさしくわかるカウンセリング1,650円/1,336円2020年3月・カウンセリングのプロセスや技法、流れが学べる
・視覚的に解説された入門書
Q&Aで学ぶ 心理療法の考え方・進め方3,080円/2,530円2015年9月・初心者が抱く実践上の疑問200問を網羅している
・インテークから終結まで学べる
河合隼雄のカウンセリング入門1,650円/1,617円1998年9月・著者がユング派
・実技指導の観点でカウンセラーの姿勢が学べる
※各項目はAmazonの販売ページの情報を元に記載しています。
※価格には2025年10月時点の税込み価格を記載しています。

カウンセリングとは何か 変化するということ

心理カウンセラーを目指す方におすすめの1冊が、臨床心理士の東畑開人氏による「カウンセリングとは何か 変化するということ」です。わかりやすい言葉で書かれており、初心者でも興味を持って読み進められます。

本書は、カウンセリングの全体像を「人が変化することはどういうことか」という根源的な問いから解き明かします。テクニックや理論にとどまらず、人の変化に正面から向き合うカウンセラーの姿勢を描いた一冊です。

技術書を読む前に手に取ると、カウンセラーの倫理観や職業感、支援者としての軸などを学べます。クライアントの課題が複雑化しやすい現代において、どのような価値観を持って寄り添い、支援していくかという指針も学べます。

これからカウンセラーを目指す方には、基礎や価値観を学べるおすすめの1冊です。

読者からの口コミ

東畑氏は精神分析的心理療法および精神科医療における心理支援の豊富な経験を有する実践家であり、かつ医療人類学・社会学の素養を有する臨床心理学者という、日本の心理学史上唯一無二の存在である。彼の自己(身体)、こころ、世界の図式は、シンプルでありながら、上記の経験に裏打ちされた、極めてオリジナリティの高いものである。したがって河合隼雄の二番煎じといった批判は決して当てはまらないことを強調したい。むしろどのようにフロイトや河合隼雄からアップデートされているのかを精緻に読み解く生産的な態度が、本書を将来にわたって心理学の原典としていくであろう。ファンとしては、本書が書かれた場所(あとがき参照)にもつい着目してしまった。

引用:Amazon

ここまで細やかに、かつわかりやすく書いてある本はないと思います。
他のレビューで河合隼雄氏との類似性を書かれていますが、河合氏はここまで具体的には書いていません。
なぜなら書くことがかなり難しいから。
カウンセリングは二律背反が多く、決してハウトゥて語れるものではなく、東畑氏も言葉をとても工夫しながら記述されています。
それでも、思い切って著者の頭の中をここまで明確に書くということで、カウンセラーにはとても役に立つ内容になっています。
実践を積んでいるカウンセラーは、自身の臨床と擦り合わせながら、うなずいたり、驚いたり、改めて考えたり、という動きが読書中に生じると思います。
もちろんカウンセラーは様々ですので、東畑氏の言うように、ユーザーにとっては実際に会わないと相性は分かりません。
それでも、本書を通して大まかなカウンセリングのイメージは掴みやすいと思います。
この本が面白ければ、他の著書もすべてハマると思います。
文章が軽快で、かつ膨大な知識に基づいているので、活字が苦手な方も、多読の方も楽しめます。こんな著者は心理学業界では珍しいです。

引用:Amazon

マンガでやさしくわかるカウンセリング

マンガでやさしくわかるカウンセリング」も、心理カウンセラーを目指す方におすすめの1冊です。傾聴や受容、共感などのカウンセリングの技法や面接の流れを、マンガでわかりやすく解説しています。

本書では、カウンセリングに必要な考え方やプロセス、心構えなどが具体例とともに解説されています。専門用語に苦手意識がある方でも、ストーリーを追いながら自然に理解を進められますよ。

2020年3月に出版された書籍で、現代のカウンセリング現場にも即した視点が取り入れられています。

これからカウンセリングを学びたい方が、実践に踏み出すためのやさしい入門書です。

読者からの口コミ

この本を読んでまず思ったことは、初心者でも良いのですがある程度心理学の知識を持った人のほうが、すらすら読めるという感じでしょうか。マンガでやさしくわかると、本のタイトルにはありますが、やさしくを取った方が良いといったほうがわかりやすいでしょうか。だからといって初心者には良くないわけではなく、わかりやすい心理学の本をそばに置いておけば、このマンガは良いものになると思います。

引用:Amazon

心理学専攻の大学生としてスランプが一年以上続いていた私。
「自分らしさ」はクライエントだけが見つけるものではないと再認識。
カウンセリングの機能は
①「どう生きるか」を確認するのを援ける
②能力開発(自分らしさを知ること)を援ける
③悩みや病気を癒やす
カカウンセラー自身が「自分らしく生きる」術を身につけたとき、真の援助者になれる、と。
カウンセラーは「教える」のではなく「ともに考える」のだ、と。
平木典子さんは難しい言葉を使わず説明してるし、漫画も爽やか。原点を学べます。スランプ脱出にも◎。

引用:Amazon

Q&Aで学ぶ 心理療法の考え方・進め方

心理カウンセラーを目指す方におすすめの書籍が「Q&Aで学ぶ 心理療法の考え方・進め方」です。初心者が臨床現場で直面しやすい疑問を、200項目以上のQ&A形式で解説しています。

「インテークで何を聞くか」「記録の取り方」などは、カウンセラーが悩みやすい問題です。そのほかにもクライアントの沈黙への対応や、終結の判断など具体的な行動も網羅しています。

著者の竹内健児氏が、長年のノウハウを心理カウンセラーや指導者に向けてわかりやすくまとめています。

臨床での疑問を解消したい方に「Q&Aで学ぶ 心理療法の考え方・進め方」はおすすめです。

読者からの口コミ

インテーク以前のカウンセラーとしての心構えや態度から終結までに立ち止またり、
考えたりすることに丁寧に応えてくれます。初学者にはもちろんですが、経験を積んだ
カウンセラーにとっても、日ごろの自分をふり返らせてくれる良書です。
迷わなくなったり、悩まなくなったり、緊張しなくなったとき…そんなときが、
カウンセラーでいることができなくなるときなのかもしれません。

引用:Amazon

大学院生にはもってこいの本です!見立てやキャンセルがあった時の対応などQ &Aで書いているのでわかりやすかったです。ただ、すべての事例にあてはまるわけではないので参考にするくらいの本です。

引用:Amazon

河合隼雄のカウンセリング入門:実技指導をとおして

河合隼雄のカウンセリング入門:実技指導をとおして」は、カウンセラーになりたい方におすすめの一冊です。初心者からカウンセリングを教える立場の方まで、幅広く役立つ書籍です。

著者の河合隼雄氏は、ユング心理学に精通した心理学者です。全国へ広がったカウンセリングが誤解されている現状を踏まえ、相手の声を「聴く」本質に触れます。

また、人と向き合う際の接し方や心構えも学べる点が大きな魅力です。学校現場や職場など、具体的な実技指導を通して、カウンセリングの方法やポイントを丁寧に解説しています。

実践的なカウンセリングの知識やスキルを学びたい方にこそ、ぜひ手に取ってほしい一冊です。

読者からの口コミ

私にとっては極めて良書です。特に後半は…正直スゴいと思いました。マーカー引きまくりでした!
なぜ著者はバラバラな話を並行して進めていくのか…私もすごくモヤモヤしていました。「何を言いたいんだろう?」「なぜ一つの話題を深めずにどんどん進むのだろう?」「こんな浅い掘り下げで本当に勉強できるのか?」と、正直前半で読むのをやめようかと思っていました…ところがところが、後半一気にそれを回収します。実践的入門書としてとても得るものが多かったですし、次のステップを勉強したいと思わせる本です。

引用:Amazon

カウンセリングの技術を身に着けるために購入したが、自分もカウンセリングされる側の人間だということに気付いた。
初心者でも技術論から精神論までわかりやすく理解できると思います。
カウンセリングに興味ない方にもかなりおすすめです。

引用:Amazon

【実践編】心理カウンセラーを目指す人におすすめの本4選

ここからは心理カウンセラーを目指す人におすすめな実践向きの本を、厳選して4冊紹介します。

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書籍名価格(ハード本/電子)出版年特徴
あなたのカウンセリングがみるみる変わる! 感情を癒す実践メソッド3,520円/3,080円2020年6月・クライアント自身の自己成長を促す技法を解説
・感情への深い介入にフォーカスしている
100のワークで学ぶ カウンセリングの見立てと方針2,970円/2,911円2021年8月・見立てと介入方針に特化した内容が解説されている
・書き込み式の実践ワークが100問収録されている
プロカウンセラーの聞く技術1,540円/1,509円2000年9月・傾聴、需要、共感の技術を網羅している
・コミュニケーションの基礎がわかりやすく解説されている
プロカウンセラーの賢く怒る技術1,760円/1,725円2025年6月・「怒り」を建設的に扱うための理論と実践が解説されている
・怒りを人間関係に役立てる方法が記載されている
※各項目はAmazonの販売ページの情報を元に記載しています。
※価格には2025年10月時点の税込み価格を記載しています。

あなたのカウンセリングがみるみる変わる! 感情を癒す実践メソッド

カウンセラーを目指す方におすすめの実践的な書籍が「あなたのカウンセリングがみるみる変わる! 感情を癒す実践メソッド」です。クライアントの変容を促すために、カウンセラーがどのように寄り添うべきかという本質を学べますよ。

本書ではクライアントの感情へ入り込み、変わろうとする力を支える具体的なアプローチを紹介しています。AEDP(Accelerated Experiential Dynamic Psychotherapy:加速化体験力動療法)に基づき、実践で役立つ視点や対応法を解説しています。

事例が豊富なため、まるで個人レッスンを受けているかのように感じるでしょう。

カウンセリングのスキルを高め、クライアントの成長を支えたい方に、一読をおすすめします。

読者からの口コミ

すぐにでも実践したくなる、またすぐにでもできてしまうのではないかと思わせてくれるほど明確で具体的な介入手引き本でした。これまで、感情についてCLから引き出し、焦点をあててきたつもりでいましたが、もっとその奥まで掘り下げてきていなかっなあと。変容できるようなセッションにしたいと思いました。

引用:Amazon

忙しく過ぎていく日々の中で、クライエントの役に立つ面接になっているのか、どのような態度で面談に臨むのか迷走している時に、この本に出会いました。暖かく安心感があり、私の足りない部分のスキルの補い方を教えてくださるような内容でした。少しずつ取り入れながら、より深くクライエントへの理解を深められそうな気がします。

引用:Amazon

100のワークで学ぶ カウンセリングの見立てと方針

100のワークで学ぶ カウンセリングの見立てと方針」も、カウンセラーとしての実践力を高めたい方におすすめの書籍です。「見立て」と「方針」にフォーカスし、実戦形式のワークを100個収録しています。

ワークを通じて実際に自分で考えながら学べるため、カウンセリングのポイントを整理できます。心理支援のプロセスを習得し、自走できる力を育むための案内書としても最適です。

また、大学院の授業や心理カウンセラーの研修会などでも活用できる専門的な知識が詰まっています。報告書を作成する際の留意点や文書の具体例なども掲載されており、実務にも直結する構成です。

知識だけでなく、実際のカウンセリングにも役立つ一冊です。

読者からの口コミ

取り上げている事例の概要のどことどことどこに目を向けて、
なにを考えて見立てて、方針を立てるのかを、読み手に考えさせてくれます。
“初心のカウンセラー向け”とのことですが、私自身がなにをどのように
考えながらカウンセリングを組み立ててきたのかを、しっかりふり返ること
ができました。
すべてのカウンセラーに向けての『良書』です。

引用:Amazon

見立てと方針に特化したこのような本はこれまでなかったのではないでしょうか。
私にとってはとりわけ、①見立てのための概念図を作ってから見立てを文章化する方法、②連携文書(情報提供書、報告状)の書き方、がとても勉強になりました。今後取り入れていきたいと思っています。
まるで読書スーパービジョンを受けたような読後感が味わえる内容となっていて、スーパービジョンがなかなか受けられない心理士(心理師)にとっての福音書となること間違いなしです。

引用:Amazon

プロカウンセラーの聞く技術

カウンセラーの実践スキルを高めたい方におすすめの書籍が「プロカウンセラーの聞く技術」です。専門家視点で解説されており、カウンセリングの現場以外でも役立つ知識が習得できます。

臨床心理士の視点から、相手の声を「聞く」だけでなく、言葉の背景や感情まで理解する力を養えます。「あなたならどう答えるか」と考えながら読み進められるため、臨場感も高まりますよ。

同時に自分の反応や態度も見直せるため、更に「聞く」態度も高められます。

日常生活での井戸端会議や職場での会話などの具体例も、豊富に紹介されています。そのため、専門知識がなくても理解しやすいのが特徴です。

単なる理論書からは得られない、実践的な「聞く力」を身につけられる一冊です。

読者からの口コミ

聞く技術は単に話を聞くというものではないと感じました。
私は治療家として日々痛みや不調に悩む患者さんに対峙しています。
円滑なコミニケーションは信頼を生み、信頼は安心になり、安心は治療効果を向上します。
そのコミニケーションの第一歩は間違いなく「聞く技術」です。
この本を読むだけでその技術の大半が身につくのではないでしょうか。
難しい心理学やカウンセリングの本を読むより、わかりやすく、実践向きです。

引用:Amazon

普段から家族での会話はある方だと思っていましたが、会話している割には相手を理解するまでにはいたらず、コミュニケーションの齟齬が多く、なんとなくモヤモヤしていました。コロナによる自粛で家族の時間も増えてきたので、トラブル防止の為に自分を振り返る意味でこの本を手にとりました。
印象に残ったのは“昔の主婦は聞き上手”という章。
かつてよく見かけた主婦の井戸端会議にも話のマナーがあり、相手の話や愚痴をなんでもかんでも聞いていいという訳ではなく、聞き手は話を掘り下げないで聞くのが、話し手との今後の関係の為に必要だということを知り深く考えさせられました。
真剣に聞くことが親切と思っていましたが、話を深刻にしないことも相手への配慮だということが新たな気づきでした。

引用:Amazon

プロカウンセラーの賢く怒る技術

プロカウンセラーの賢く怒る技術」も、カウンセラーの実践スキルを高めたい方におすすめです。人間の感情に欠かせない「怒り」の正体を知り、上手に向き合う方法を学べます。

「怒らない技術」と「怒る技術」の違いを理解できることが、本書の大きな魅力です。両者を理解し、背景に癒しや正義などがあることに気づくと、具体的なコントロール方法が身につきます。

怒りを自分を知る力として捉え、人間関係の改善に役立てられる書籍です。

読者からの口コミ

この本の著者、杉原保史さんの本は、良く考えられた内容で、とても参考になります。怒りはガマンするのが日本人に多いと思いますが、怒りも一つの感情であって、表現手段さえ間違わなければ、抑えるものではないという考えは、とても参考になります。
心理学に興味がある人には、一読の価値のある本です。

引用:Amazon

本書のタイトルは『賢く怒る技術』です。ですが書かれている内容は、いかに怒りと
いう感情と上手く付き合うかのスキルが描かれています。
著者は怒りとの付き合い方を、「怒る技術」と「怒らない技術」の両面からアプローチ
していて、しかもそれらは表裏一体であり、両方の技術が必要だと主張しています。
アンガーマネジメントという言葉が広まり始めたのはおよそ10年前です。
このポイントは、怒りの感情を過剰にそして攻撃的に他者にぶつけないことです。
多くの人は、怒りの感情を抱いてはいけないと間違った解釈をしています。
昔から、喜怒哀楽というように、怒りは人である限り無くならない基本感情です。
これを「一次感情」と呼び、著者である杉原さんは一次感情を認めて、オープンに
体験できるようになることが大切だと説いています。
もっと大事なのが、一次感情が発生した後に発生する「二次感情」への対応です。
ややこしいことに、怒りは一次感情の時もあれば二次感情の時もあります。私たち
が怒りを覚える時の構造を振り返るなら、怒りの多くは二次感情です。
卑近な例を挙げます。会議で他の人から反対意見を言われると、怒りを覚えること
を私たちは経験しています。この怒りは、多くの人の前で自分の意見を否定された
ことに対する不安や苦しさなどの一次感情の後に現れる二次感情です。
この本に書かれていることで、もっとも納得がいったのは次のものです。
 自分が怒りの問題を抱えていることを率直に認め
 怒りの背景にあり水面下で働いている信念をじっくりと吟味し明確にすることだ
別の表現では、”怒りが私を支配している” 構図から、”私が怒りを感じている” へ
の転換を学ぶことです。
本書のメッセージを端的に言うと、「怒って、怒らず」の心得だとわかる書です。

引用:Amazon

本を活用した独学で心理カウンセラーになれる?

本を活用した独学で心理カウンセラーになることは、十分に可能です。なぜなら多くの民間資格は指定の書籍や講座などによる学習と、試験の合格を主な要件にしているためです。

そのため独学でも体系的に学び、心理カウンセラーの資格が取得できます。

しかし、専門家として活躍するには本で得られる知識だけでは不十分です。実際のカウンセリングでは、クライアントの感情や無意識の反応に向き合うスキルの習熟が必要です。

命にかかわるようなケースへの対応や倫理的な判断も求められるでしょう。これらは、熟練した指導者の元で学び、判断を下せるようになる必要があります。

独学は学習の入口としては最適ですが、資格取得後も研修会や専門家による指導を通じた研鑽が重要です。

独学での資格取得や資格の詳細については、下の記事で紹介しているため参考にしてください。

まとめ

本記事では、心理カウンセラーを目指す方に向けて、本を活用した学び方やおすすめの書籍を紹介しました。紹介した書籍を活用することで、カウンセラーとしての価値観や支援の指針を体系的に学べます。

書籍は、知識を深めるだけでなく、現場で求められる姿勢や思考を養える教材です。

基礎から丁寧に学び、クライアントに寄り添うカウンセラーの土台を築きましょう。

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この記事を書いた人

水本 まほろのアバター 水本 まほろ 作業療法士/Webライター

【プロフィール】
作業療法士として総合病院やクリニック、訪問リハビリテーションなどに勤務しながら、2024年からWebライターとしても活動中。主に企業のオウンドメディアやSNSの執筆を担当し、臨床の経験を活かした医療や介護、福祉関連の執筆が得意。医療の現場には精神が不安定な患者様が多いことを実感し、「つらい思いをしている方の力になりたい」との想いで執筆に励んでいる。
【専門分野】
医療分野(神経内科/整形外科/精神科/リハビリテーション/老年期)、健康、介護、福祉
【保有資格】
作業療法士
YMAA認証マーク
住環境コーディネータ2級

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