「栄養カウンセラーになるのに資格っているのかな?」
「どの資格を取得するのがいいんだろう?」
栄養カウンセラーになりたい気持ちはあるものの、どんな資格を取得すればいいのか、そもそも取得が必要なのかあいまいな方は多いですよね。
うつ病やパニック障害など、精神疾患の原因には、食生活も大きく関わります。食生活を改善すれば、精神的な症状を緩和できます。
栄養カウンセリングは、栄養士・管理栄養士が健康・栄養面の不安を抱える患者をサポートすることです。食事が好きで、栄養の側面から患者に寄り添う仕事がしたいと考える方も多く見られます。
ただしカウンセリング業務を担う栄養カウンセラーになるには、取得すべき資格があります。
そこで本記事では、メリット・デメリットも交え、栄養カウンセリングに必要な資格を紹介します。資格以外で栄養カウンセラーになるのに必要なものも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 栄養カウンセリングを目指すなら臨床栄養医学指導士の取得がおすすめ
- 栄養相談専門士・臨床栄養医学指導士は、学術的なキャリアを積みたい方におすすめ
- より食事面のアドバイスに注力した仕事をしたい方には管理健康栄養インストラクターの取得がおすすめ
栄養カウンセリングに必要な資格4選
さっそく、栄養カウンセリングに必要な資格を4つ紹介します。
栄養カウンセリングの仕事に注力したい方には、臨床栄養医学指導士の資格が一番おすすめです。臨床栄養医学指導士は医学的な視点で栄養学が学べ、資格取得後は柔軟な働き方ができ、多くの方に向いています。
栄養カウンセリングの仕事に注力したい方には、臨床栄養医学指導士の資格が一番おすすめです。臨床栄養医学指導士は医学的な視点で栄養学が学べ、資格取得後は柔軟な働き方ができ、多くの方に向いています。
専門性の高さや資格取得後に選べる働き方の選択肢は、資格ごとで異なります。資格を取得する目的を整理し、自分に合う資格を取得しましょう。
資格名 | ヘルスフードカウンセラー検定 | 栄養相談専門士 | 臨床栄養医学指導士 | 管理健康栄養インストラクター |
---|---|---|---|---|
概要 | 食の知識が体系的に身に付けられる資格 | 臨床経験が得られる管理栄養士の資格 | 一般社団法人臨床栄養医学協会に所属して専門的な栄養・医学資格が学べる資格 | 食の知識や栄養学が取得できる資格 |
取得してできること | 自分や家族の食事健康管理 栄養カウンセリング | 栄養学の学術研究 栄養カウンセリング | セミナー講師 栄養カウンセリング | カルチャースクールの講師 栄養カウンセリング |
メリット | 誰でも取得しやすい プライベートな目的で始めやすい | 医学的な考えに沿った栄養指導ができる 栄養学における社会貢献ができる | 柔軟な働き方ができる 資格取得後のサポートが手厚い | 具体的な食事の取り方・調理方法まで教えられる 自宅でも働きやすい |
デメリット | 3級からは受験できる時期が決まっている 資格取得の難易度が高くないため、相談者から信頼されにくい | 新規で資格が取得できない 学術的な研究が伴う | 高額なコースを受ける必要がある 定員制でコースが受けられない場合がある | 心理分野の知識が身に付けられない 私生活向けの資格 |
おすすめな人 | 栄養学には興味があるものの、カウンセリングをするかどうかは迷っている人 | 学術的な側面から、栄養学に関わりたい人 | 本格的なカウンセリングができ、自分に合う働き方で身に付けた知識を活かしたい人 | 在宅で栄養学の知識を活かした働き方がしたい人 |
資格1:ヘルスフードカウンセラー検定
ヘルスフードカウンセラー検定は、日本ヘルシーフード協会が認定する食の知識が体系的に身に付けられる資格です。
栄養学・医学・調理学に基づく幅広い食の知識が身に付けられ、患者の抱える食の悩みに応えられます。
ヘルスフードカウンセラー検定は試験を受けて合格すれば取得でき、4級から1級まで用意されています。
受験内容 | ヘルスフードカウンセラー検定 |
試験スケジュール | 2025/01/24~1/30 (4級は12月中も受験可能) |
受験方法 | オンライン |
出題方式 | 択一式50問 |
費用 | 検定料:3,500円~5,600円 教本:1,650円~2,640円 問題集:1,100円~1,540円 |
オンライン受験に対応しており、自宅で受験可能です。
4級から1級まですべて択一式50問で出題され、教本・問題集をまんべんなく学習すれば合格できます。
ヘルスフードカウンセラー検定を取得するメリット
ヘルスフードカウンセラー検定を取得するメリットは2つです。
- 誰でも取得しやすい
- プライベートな目的で始めやすい
ヘルスフードカウンセラー検定は、関心があれば誰でも受験できます。難易度別に4つの階級に分けられていて、いきなり1級から受験することも可能です。
- 4級:日常生活知識レベル
- 3級:栄養基礎知識レベル
- 2級:予防医学知識レベル
- 1級:カウンセリング知識レベル
4級は仕事に関係なく、自分や家族の健康を目的として受験する方が多いです。
まずはプライベートな目的で4級を受験して、栄養学を仕事に活用したくなったら1級を受験する方法も選べます。
ヘルスフードカウンセラー検定のデメリット
ヘルスフードカウンセラー検定を取得するデメリットは2つです。
- 3級からは受験できる時期が決まっている
- 資格取得の難易度が低く、相談者から信頼されにくい
ヘルスフードカウンセラー検定はオンラインで受験できます。4級はいつでも自宅で受験できるため、自分の都合で予定が組みやすいです。
しかし3級からは受験できる時期が決まっており、スケジュールを合わせる必要があります。次回の試験は2025年1月から受験できます。
また資格取得の難易度が低く、相談者から信頼されにくいです。
専門性が高い資格を持っているほうが、患者側としては信頼して相談できるため、うまくコミュニケーションが取れない場合があります。
資格2:栄養相談専門士
栄養相談専門士は、日本臨床栄養協会が提供する臨床経験が得られる管理栄養士の資格です。
栄養療法を追求して、管理栄養士の社会的地位を向上させる目的で、栄養相談栄養士が発足しました。
栄養相談専門士は、患者の診察だけでなく、学会への参加や論文を投稿する場合があります。
学術的な取り組みまで考えている方には向いている資格ですが、2024年12月現在、新規の資格認定は行っていません。
栄養相談専門士になりたい方は、資格認定が再開されるまで待ちましょう。
栄養相談専門士を取得するメリット
栄養相談専門士を取得するメリットは2つです。
- 医学的な考え方に沿って栄養指導が行える
- 学術的に業界に携わることで、社会貢献ができる
栄養相談専門士は、医学的な考え方に沿って栄養指導ができます。医学的な側面からの指導をするための知識を身に付けると、精神的に良好な効果が得られるアドバイスも可能です。
また学術的に業界に携われる資格なので、社会貢献ができます。社会貢献までしたい方は、栄養相談専門士がおすすめです。
栄養相談専門士のデメリット
栄養相談専門士を取得するデメリットは2つです。
- 新規で資格が取得できない
- 学術的な研究をしたくない人に向いていない
栄養相談専門士は新規で資格が取得できません。資格を取得したい方は、資格取得が再開されるまで待つ必要があります。
また学術的な研究をしたくない方には向いていません。栄養学・医学の側面から患者の精神的な悩みに寄り添うカウンセリングがしたいだけの方には、おすすめしません。
資格3:臨床栄養医学指導士
臨床栄養医学指導士は、一般社団法人臨床栄養医学協会に所属して専門的な栄養・医学資格が学べる資格です。
専門的な医学知識が学べ、心の悩みと栄養管理を紐づけて総合的なマネジメントが提供できます。資格取得後には協会内でのセミナー講師や栄養コンサルタントとしての活動が可能です。
臨床栄養医学指導士は、指定されたコースを受けて、栄養指導レポートを提出して合格すれば取得できます。
講座を契約すると、80時間分の動画講座や24時間サポートなどを活用して学習が進められます。
- メイン講座80時間
- オプション動画110時間以上
- 有料NOTE2万円分の無料閲覧
- 毎週火曜日・日曜日のリアルセミナー
- 専用グループチャットでの24時間サポート
- 臨床栄養医学指導士の民間資格発行
- セミナー資料2,000枚のハイフ
- ビジネス塾への参加
講座内容を効率よく活用し、わからないことをセミナーやビジネス塾などで相談すれば、最短距離で資格が取得できます。
臨床栄養医学指導士を取得するメリット
臨床栄養医学指導士を取得するメリットは2つです。
- セミナー講師や栄養コンサルタントとして活動できる
- 資格取得後のサポートが手厚い
臨床栄養医学指導士の資格を取得すると、セミナー講師や栄養コンサルタントとして活動できます。
臨床栄養医学指導士は医学的な観点で栄養学の知識が身に付けられ、学術研究は求められません。
臨床栄養医学指導士は、本格的なカウンセリングができ、自分に合う働き方で身に付けた知識を活かしたい方におすすめです。
また資格取得後のサポートが手厚いです。
ビジネスへの繋げ方をサポートしてもらえるため、資格取得後に働き先に困るリスクが減らせます。
臨床栄養医学指導士のデメリット
臨床栄養医学指導士を取得するデメリットは2つです。
- 高額なコースを受ける必要がある
- 定員制でコースが受けられない場合がある
臨床栄養医学指導士になるためのコース料金は高いです。最低165,000円はかかり、サポート内容の手厚さに合わせて料金が変動します。
料金の高さを踏まえると、臨床栄養医学指導士はプライベートな目的で資格を取得したい方にはおすすめしません。
またコースの受講は定員制で、定員オーバーでコースが受けられない場合があります。対象のコースが申し込める場合は、後回しにせずにすぐに申し込みましょう。
資格4:管理健康栄養インストラクター
管理健康栄養インストラクターは、食の知識や栄養学が取得できる資格です。
食材の知識・食品表示などに関する知識が身に付けられ、さまざまな現場で食育カウンセラーとして働けます。栄養学の視点で、具体的な食事の摂り方・調理方法まで患者に教えられます。
また管理健康栄養インストラクターは、完全在宅で資格が取得でき、気軽に受験しやすいです。
受験内容 | 管理健康栄養インストラクター資格検定試験 |
試験スケジュール | 2025/02/20~2/25 |
受験方法 | オンライン |
出題方式 | 択一式 |
費用 | 検定料:1万円 |
管理健康栄養インストラクターは1万円で受験でき、択一式で7割以上の正答率で合格できます。
受験資格はないため、管理健康栄養インストラクターもヘルスフードカウンセラー検定同様に誰でも受験可能です。
管理健康栄養インストラクターを取得するメリット
管理健康栄養インストラクターを取得するメリットは2つです。
- 具体的な食事の摂り方・調理方法まで患者に教えられる
- 自宅でも講師として働ける
管理健康栄養インストラクターを取得すると、具体的な食事の摂り方・調理方法まで患者に教えられます。より栄養学に基づいた知識が身に付けられるため、専門的な食事のアドバイスが可能です。
また管理健康栄養インストラクターは、自宅でも講師として働けます。自宅でカルチャースクールの講師として働けるため、在宅で栄養学の知識を活かした働き方がしたい方におすすめです。
管理健康栄養インストラクターのデメリット
管理健康栄養インストラクターを取得するデメリットは2つです。
- 心理カウンセリング分野の知識が身に付けられない
- 仕事として活かせる場面が少ない
管理健康栄養インストラクターの学習範囲では、心理カウンセリング分野の知識が身に付けられません。栄養カウンセラーとして働けますが、心理学に基づいたアドバイスはできません。
管理健康栄養インストラクターは仕事として活かせる場面が少ないです。カルチャースクールの講師でも、上位資格の栄養士のほうが評価されます。
仕事で栄養学の知識を活用したい方は、栄養士を目指しましょう。
資格以外で栄養カウンセラーに必要なもの
栄養カウンセラーには、資格以外に心理療法の知識が必要です。心理療法は専門家との会話を通じて、悩みを根本から解消する方法です。
食事を改善すれば身体的な症状は改善できます。しかし精神的な悩みの根本的な問題が解決できるわけではありません。
食生活の改善方法の提案以上に、患者の悩みに寄り添いたい方は、心理カウンセラーの資格取得も目指しましょう。
心理カウンセリングに必要な資格を詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
まとめ
栄養カウンセリングに必要な資格は、「ヘルスフードカウンセラー検定」「栄養相談専門士」「臨床栄養医学指導士」「管理健康栄養インストラクター」の4つです。
医学的な根拠に基づいた栄養学を学び、患者の精神的な悩みにも寄り添いたい方は、「臨床栄養医学指導士」が一番おすすめです。
栄養カウンセリングができる4つの資格は、学習内容や資格取得後にできる仕事などが異なります。資格取得後にそれぞれが理想とするキャリアに進むために、自分に合う資格を選び、資格取得に向けた準備を進めましょう。