「オンラインカウンセリングではどんなことができるんだろう?」
「便利そうだけど、デメリットもあるのかな?」
オンラインカウンセリングは、仕事が忙しい人や通院が難しい人に便利性が高いサービスとして注目されています。
一方で、どのような種類があり、どんなメリットやデメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では種類やメリット・デメリットも交え、そんなオンラインカウンセリングの特徴を解説します。オンラインカウンセリングを利用する際の注意点やどんな人に向いているのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- オンラインカウンセリングは主に4種類の方法がある
- オンラインカウンセリングは時間や場所の融通が効く
- 重症の場合は医療機関の受診が必要
オンラインカウンセリングとは
オンラインカウンセリングは、インターネットを使って行うカウンセリングのことです。自宅などリラックスできる場所から、悩みや困りごとを相談できるのが特徴です。
最近では、インターネット環境の充実やスマートフォンの普及に伴い、オンラインを活用する機会が増えています。特に新型コロナウイルスの影響で、対面が難しい場面でも利用しやすいオンラインカウンセリングに注目が集まっています。
時間や場所に縛られないので、忙しい方や遠方に住む方でも安心して受けられるカウンセリング方法です。
オンラインカウンセリングの種類
ここからはオンラインカウンセリングの主な種類を、4つにまとめて紹介します。
- ビデオカウンセリング
- 電話カウンセリング
- チャットカウンセリング
- メールカウンセリング
ビデオカウンセリング
ビデオカウンセリングは、ZoomやSkypeといったビデオ通話ツールを使い、顔を見ながら行うカウンセリングです。お互いの表情を確認しながら話せるので、対面に近い安心感が得られるのが大きな魅力です。
ただし、ツールの設定や機器の準備が必要になるため、初めて使う人にとっては少し戸惑うこともあるかもしれません。
しかし、自宅にいながら気軽に相談できる手軽さから、多くの利用者に支持されています。
電話カウンセリング
電話カウンセリングは、音声通話を利用して行うカウンセリング方法です。顔を見られるのが苦手な方や、ビデオ通話に抵抗がある方でも、気軽に利用できます。
電話だけで完結するため、特別な機器の準備や複雑な操作は必要ありません。また、自宅や外出先など、場所を問わず相談できるメリットもあります。
ただし、相手の表情が見えない分、言葉のトーンやニュアンスを丁寧に伝えることが大切です。
チャットカウンセリング
チャットカウンセリングは、文字を使ったリアルタイムのやり取りで行うカウンセリング方法です。例えば、LINEや専用アプリを使う方法があります。テンポよく相談できるため、会話に近い感覚で利用できるのが特徴です。
一方で、タイピングが苦手な場合や、複雑な感情を文章で表現するのが難しいと感じる場合は、少し時間がかかることもあります。それでも、周囲を気にせず利用できる点から、多くの人が利用している方法です。
メールカウンセリング
メールカウンセリングは、文字を使って悩みを相談する方法です。専用フォームやメールアドレスを通じてカウンセラーとやり取りを行います。
自分のペースで内容を考えながら伝えられるため、直接話しにくい内容でも安心して相談できます。送信後にカウンセラーが返信する形で進むため、リアルタイムではなく、時間をかけて対応するのが特徴です。
一方、急ぎの相談や即時解決が必要な場合には向きません。仕事や育児で忙しい方、時間を選ばず相談したい方におすすめの方法です。
オンライン形式でカウンセリングを受ける3つのメリット
ここからは、オンラインカウンセリングを受けるメリットを、3つにまとめて紹介します。
- 時間や場所の融通が効きやすい
- 対面に比べ費用が安価
- 気軽に相談できる
メリット1:時間や場所の融通が効きやすい
時間や場所に縛られず利用できる点は、オンラインカウンセリングのメリットです。インターネット環境さえあれば、自宅や職場など好きな場所から相談ができます。
対面式の場合はクリニックへ通う手間がかかりますが、オンラインなら通院時間が不要です。さらに、遠方に住む方や引っ越しをしても、同じカウンセラーに相談を続けられるのも大きなメリットです。
また、外出が難しい症状を持つ方や、人と直接会うことに不安を感じる方でも、安心して利用できます。
メリット2:対面に比べ費用が安価
オンラインカウンセリングは、対面よりも費用を抑えられるケースが多くあります。専用のカウンセリングルームを使わないため運営コストが低く、その分料金が手頃に設定されています。
また、クリニックまでの交通費がかからない点も魅力です。こうした費用面のメリットから、無理なく続けられる方法として多くの方に選ばれています。
なお、オンラインカウンセリングの費用や保険適用の有無について詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてください。
メリット3:気軽に相談できる
オンラインカウンセリングは、気軽に相談できるのが大きな魅力です。対面だと緊張してしまう方でも、自宅でリラックスした状態で話せるため、安心して利用できます。
外出が難しい社交不安症やパニック障害の方にとっても、自宅から相談できるのは大きなメリットです。カウンセラーが目の前にいない分、自分の気持ちを素直に伝えやすく、相談のハードルが下がります。
オンライン形式でカウンセリングを受ける3つのデメリット
メリットに続き、ここからはオンラインカウンセリングのデメリットを、3つにまとめて紹介します。
- ネット環境が悪いとカウンセリングが受けられない
- 対応できる内容に限界がある
- コミュニケーションが難しい場合も
デメリット1:ネット環境が悪いとカウンセリングが受けられない
オンラインカウンセリングでは、ネット環境のトラブルやセキュリティの不安がデメリットとなることがあります。通信状態が悪い場合は、相談が途中で途切れてしまい、スムーズなやり取りが難しくなる可能性があります。
また、オンライン上のやり取りでは、情報漏洩のリスクがゼロではありません。こうした不安を軽減するためには、信頼できるプラットフォームや暗号化された通信を採用しているサービスを選ぶことが大切です。
デメリット2:対応できる内容に限界がある
オンラインカウンセリングは便利ですが、対面が適している場合もあります。特に、次のような場合は対面カウンセリングの方が適しているといえます。
- 具体的に死ぬ方法について考えている
- 自分で食事や水分を取ることができない
- 動悸、めまい、吐き気などの症状がある
- 精神疾患(例:統合失調症、摂食障害、睡眠障害、依存症など)が疑われる場合
- 法的な問題や緊急の介入が必要な場合(例:DVや虐待)
深刻な症状や即時の対応が必要な場合は、心療内科や専門医への受診をおすすめします。状況に応じて、適切なカウンセリング方法を選んでください。
デメリット3:コミュニケーションが難しい場合も
オンラインカウンセリングは、コミュニケーションが難しい点がデメリットです。対面では、表情や身振りなどの非言語的なサインで、気持ちを伝えることができます。そのため、カウンセラーは相談者の気持ちを深く理解しやすくなります。
一方で、オンラインでは画面越しのため、身振りや細かな表情が見えません。その結果、カウンセラーが相談者の本音を汲み取るのが難しくなります。
上記のデメリットを踏まえ、対面カウンセリングを受けたいと感じた方はおすすめを紹介している次の記事を参考にしてください。
オンライン形式でカウンセリングを受けた人の体験談
ここでは、オンライン形式でカウンセリングを受けた人の体験談を紹介します。オンラインカウンセリングを迷っている人は、実際に利用した方の声を参考にしてみてください。
【体験談1】
3回にわたって相談させていただきありがとうございました。
引用:カウンセリング体験談|うららか相談室
1回目と2回目は自分でもこんなにたまっていたのかと思うほど、どんどん話してしまいました。普段、人に気を使って思いっきり話せていないことにも気づきました。山下さんはきちんと話を聞いてくれて、本当にありがたかったです。的確な指摘をいただき、初めて自分について発見することもありました。
3回目には心理療法もしていただき、初めての体験でしたが、体験後は心が軽くなったように感じます。また、最後に「誰のためでもない自分の人生を生きてください」という言葉に解放されたような気持ちになり、日々この言葉を思い出して、本来の自分が戻ってきていて素直に物事を感じられているようになっています。
カウンセリングを通じて、心の中に溜め込んでいた感情に気づけたことがわかります。また、何気ないカウンセラーの言葉が心に響き、自分自身を見つめ直すきっかけになるのも印象的です。
【体験談2】
誰にも話せず、苦しい思いをずっと抱えていたので、初めてお話したにも関わらず、色々と見抜いた的を得た言葉をかけて頂き、思わず涙が出てしまいました。
引用:X|エキサイトお悩み相談室
初めて話す相手でも、悩みを言葉にすることで安心感や解放感を得られるのがカウンセリングの魅力ですね。
【体験談3】
最初は、気持ちを吐き出すのでどんどん楽になっていったし、「気付きの言語化」を始めてからは、自分の考え方が成長したり変わっていったりすることが新鮮で楽しいという感覚でした。メッセージを送ることも、お返事を待つことも、ワクワクする楽しみに変わっていました。
引用:カウンセリングを通して、楽しみながら成長している私がいた【カウンセリング体験談】|cotree
カウンセリングを通じて、落ち込んでいた気持ちが回復しただけでなく、見える世界が広がったなと思います。新しい視点を知って、もっと成長したい、生きる世界を広げていきたいなと考えています。
気持ちを言葉にすることで、考え方や捉え方に変化が生まれ、新たな視点を得られることがわかります。カウンセリングが単なる相談の場を超えて、自分を成長させる機会になるのが印象的です。
オンラインカウンセリングの体験談から、多くの人が「自分を見つめ直すきっかけ」や「新しい気づき」を得ていることが伝わります。話すことで心が軽くなったり、専門家からのアドバイスで前向きな変化を感じたりする方が多いようです。
迷っている方は、体験談を参考に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
オンラインカウンセリングを受ける際の注意点
ここからはオンラインカウンセリングを受ける際の注意点を、3つにまとめて紹介します。
- カウンセラーの資格や信頼性を確認する
- 事前にネット環境を整える
- 自分の目的を明確にする
注意点1:カウンセラーの資格や信頼性を確認する
オンラインカウンセリングを受ける際は、カウンセラーの資格や信頼性を確認することが重要です。「心理カウンセラー」という肩書きは誰でも名乗れるため、資格や実績が明確なカウンセラーを選ぶ必要があります。
安心して相談するためには、国家資格の公認心理師や、民間資格の臨床心理士を持つカウンセラーを選びましょう。資格を持つカウンセラーは、高い専門性と守秘義務を徹底しています。信頼できる資格保有者を選び、自分に合うカウンセラーを見つけることが大切です。
注意点2:事前にネット環境を整える
オンラインカウンセリングを受ける際には、安定したネット環境を準備することが大切です。接続が不安定だと、ビデオ通話が途中で途切れるなど、相談がスムーズに進まないことがあります。
まず、スマートフォンやパソコンを用意し、事前に通信状況を確認しておきましょう。特にビデオカウンセリングでは、接続が不安定だと会話が中断されることがあります。
また、万が一接続が切れたときのために、カウンセラーと連絡を取れる別の方法を確認しておくと安心です。準備をすることで、落ち着いて相談に臨めますよ。
注意点3:カウンセリングを受ける目的を明確にする
カウンセリングを受けるときは、まず自分の目的をはっきりさせることが大切です。どんな悩みを解決したいのか、どんな自分になりたいのかを明確にすることで、より的確なサポートが受けられます。
たとえば、次のような目的が考えられます。
- 小さなことですぐイライラしてしまい、周囲とのトラブルが増えている。感情の扱い方や発散方法を知りたい。
- 親しい家族を亡くしてから日常生活が手につかない。カウンセリングを受けて悲しみの受け入れ方や心の癒し方を探したい。
- パートナーとのケンカが増え、お互いにイライラが募っている。カウンセリングを通して、より良いコミュニケーション方法を学びたい。
具体的な目標を持つと、カウンセラーとの話も進みやすくなります。事前に自分の気持ちや状況を整理し、より効果的にカウンセリングを受けましょう。
オンラインカウンセリングはこんな方におすすめ
なかには、オンラインカウンセリングを活用しようか悩んでいる方もいますよね。
そこでここからはオンラインカウンセリングがおすすめな方の特徴を、2つにまとめて紹介します。
- 重症ではない人
- 気軽にすぐ相談したい人
重症ではない人
オンラインカウンセリングは、比較的症状が軽い方や安定している方に向いています。緊急性を伴う状況では迅速な対応が難しいため、重症の場合は対面でのカウンセリングや医療機関の受診が適しています。
心の健康状態は「病態水準」と呼ばれますが、これが安定している方は、オンラインカウンセリングを効果的に活用できる可能性が高いです。ストレスの軽減や生活習慣の改善を目指している場合など、穏やかなサポートが必要なときに適していると言えます。
自身の状況を見極めたうえで、オンラインと対面のどちらが良いかを選ぶことが大切です。
気軽にすぐ相談したい人
オンラインカウンセリングは、気軽にすぐ相談したい方におすすめです。対面カウンセリングは予約が取りづらい場合が多いですが、オンラインでは当日予約が可能なプラットフォームも多くあります。
「すぐに話して気持ちを整理したい」「話すことでスッキリしたい」という場合は、オンラインカウンセリングがおすすめです。
一方、治療を目的としたカウンセリングの場合は、対面形式の利用を検討すると良いでしょう。自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
まとめ
今回の記事では、オンラインカウンセリングについて詳しく解説しました。
オンラインカウンセリングは、対面が苦手な人や外出が難しい人でも気軽に受けられるカウンセリング方法です。メリットやデメリット、注意点を理解し、効果的に受けましょう。