この記事では体験談や質問例も交え、カウンセリングで話す内容を紹介します。
「カウンセリングって何を話せばいいんだろう?」
「これは話しちゃダメ、みたいな決まりはあるのかな?」
カウンセリングを受けたい気持ちはあるものの、何を話せばいいのかわからない方は多いですよね。
結論、カウンセリングで話す内容に明確な決まりはありません。そのため、いざカウンセリングを受けた際にどう話せばいいのか、イメージが湧かない方もいるはず。
そこでこの記事では会話のコツや具体例も交え、カウンセリングで話す内容を紹介します。本音を話せない時の対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- カウンセリングで話す内容は漠然とした不安や小さな悩みでもよい
- 初回カウンセリングでは、症状や心身の状態を伝える
- 話したいことを事前に紙に書き出すとよい
心理カウンセリングで話せる内容に制限はない
結論、カウンセリングで話せる内容に明確な決まりや制限はありません。大きな悩みだけでなく、漠然とした不安や小さな違和感も相談できます。
例えば、「なんとなく仕事に行きたくない」「気分が晴れない日が続く」といった曖昧な悩みでも大丈夫です。自分では些細に思えることが、精神的不調の原因につながっている場合もあります。
気になることがあれば、遠慮せずカウンセラーに打ち明けましょう。小さな一歩が、問題解決の大きなきっかけになるかもしれません。
カウンセリングで話せる内容
話す内容に制限がないと理解はできたものの、具体的にカウンセリングでどのようなことを話せばいいのか、イメージが湧かない方もいますよね。
そこでここからは具体例も交え、カウンセリングで話せる主な内容を5つにまとめて紹介します。
- 職場でのストレスや対人関係の悩み
- 恋愛や結婚生活での不安
- 子育てに関する葛藤
- 家庭や家族関係の問題
- 学校や進路に関する悩み
職場でのストレスや対人関係の悩み
職場のストレスや対人関係の悩みは、誰にでも起こり得るものです。人間関係や仕事の忙しさに疲れてしまうこともあるでしょう。
例えば、次のような悩みが挙げられます。
- 職場の人とうまくコミュニケーションが取れない
- 仕事が忙しすぎて、心の余裕がなくなっている
- 今の仕事が自分に合っているのか分からない
- 将来のキャリアに対する不安を感じる
悩みを抱えていても、誰にも相談できずに一人で耐えてしまうことは少なくありません。心の中に溜め込んでいることがあれば、少しずつ言葉にしてみるだけでも気持ちが軽くなるはずです。
恋愛や結婚生活での不安
恋愛や結婚生活に関する不安も、カウンセリングで相談が可能です。人には話しづらい悩みこそ、専門家に打ち明けることで気持ちが軽くなることがあります。
例えば、次のような悩みが考えられます。
- 片思いの相手との関係が進展しない
- 恋人との関係がうまくいかず悩んでいる
- 配偶者の不倫や信頼関係に不安を感じる
- 性に関する悩みを抱えている
カウンセラーには守秘義務があり、相談内容が外に漏れることはありません。話しにくい内容ほど、専門家の力を借りてみてください。
子育てに関する葛藤
子育てに関する悩みや葛藤は、誰もが抱えるものです。思い通りにいかず、心が疲れてしまうこともあるでしょう。
例えば、次のような悩みが考えられます。
- 子どもをうまく叱れず、どう接するべきか迷う
- 周囲の期待やアドバイスがプレッシャーになる
- 子どもの発育が周りと比べて気になってしまう
- 子育てに対して孤独や不安を感じる
こういった悩みは、一人で抱え込む必要はありません。臨床心理士や公認心理師に相談することで、子どもの特性に合わせた接し方や気持ちの整理ができることもあります。
家庭や家族関係の問題
家庭や家族関係の悩みは、身近な人との関係だからこそ、深く悩んでしまうこともあるでしょう。
例えば、次のような問題が挙げられます。
- 両親や兄弟との関係がうまくいかない
- 家庭内で孤立しているように感じる
- 子どもの将来や進路が心配で仕方ない
- 家族の死別から立ち直れずにいる
家庭の悩みは一人で抱え込まず、専門家に話してみることで心が軽くなる場合があります。自分の気持ちを言葉にすることで、問題解決の糸口が見つかることも少なくありません。
学校や進路に関する悩み
学校や進路に関する悩みも、カウンセリングで相談できます。日常の中で解決できない不安を抱えることは、珍しくありません。
例えば、以下のような悩みが挙げられます。
- 学校に行きたくても足が向かない
- 教室で居場所が見つからず、孤独を感じる
- 友人との関係がうまく築けない
- 進路や成績について強い不安がある
学校にいるスクールカウンセラーや専門のカウンセラーに話すことで、気持ちが整理されることがあります。悩んだときは、気軽に相談してみてください。
初回カウンセリングでは何を話せばいいの?
なかには「初めてのカウンセリングで何を話せばいいのだろう?」と迷う方もいますよね。
そこでここからは具体例も交え、初回カウンセリングで話すべき内容を、3つにまとめてて紹介します。
- 今の症状や心身の状態
- これまでの対処法や経緯
- カウンセリングでの目標や期待
例1:今の症状や心身の状態
初回カウンセリングでは、今の症状や心身の状態を具体的に伝えることが大切です。
例えば、次のような症状が考えられます。
- 2か月ほど不眠が続いている
- 気分が落ち込み、外出する気力がわかない
- 頭痛や動悸が増えて、日常生活がつらい
具体的な症状や変化をありのまま話すことで、適切なサポートが受けられます。小さなことでも気にせず、感じている状態をそのまま伝えましょう。
カウンセラーはあなたの言葉に耳を傾け、心の整理を手助けしてくれるはずです。
例2:これまでの対処法や経緯
これまでの対処法や経緯を伝えることも、カウンセリングでは重要です。今までの努力や工夫を共有することで、カウンセラーも状況をより深く理解できます。
例えば、次のような対処をしていませんか?
- 不眠が続いていたため、夜中に本を読んで気を紛らわせていた
- 気分が落ち込んだとき、外出を避けて家で過ごしていた
- 不安な気持ちを抑えるため、ひたすら考え事をしていた
うまくいかなかったことでも構いません。どんな小さなことでも、「こうしてきた」と伝えるだけで、次の一歩を見つけやすくなります。
これまでの経緯を振り返りながら、少しずつ話してみてください。
例3:カウンセリングでの目標や期待
カウンセリングでは、「どうなりたいか」や「何を期待するか」を伝えることが大切です。目標が見えていると、カウンセラーも一緒に進む方向を考えやすくなります。
例えば、次のような目標が考えられます。
- 気分の落ち込みを改善し、前向きになりたい
- 人間関係の悩みを軽くして、気持ちを楽にしたい
- 不安な気持ちをコントロールできるようになりたい
目標は曖昧でも構いません。今、感じていることや「こうなれたらいいな」という思いを伝えるだけで十分です。
カウンセラーと一緒に考えながら、少しずつ整理していきましょう。
カウンセリングでスムーズに話す3つのポイント
ここでは、カウンセリングでスムーズに話すポイントを、3つにまとめて紹介します。
- 事前に話したいことを書き出しておく
- 始めからうまく話そうと気張りすぎない
- 少しずつ信頼関係を築くよう心がける
ポイント1:事前に話したいことを書き出しておく
カウンセリングでスムーズに話すために、事前に話したいことを紙に書き出しておくのがおすすめです。頭の中で考えていることを文字にするだけで、気持ちが整理されて、悩んでいる事柄が見えやすくなります。
例えば、「いつから辛いと感じているのか」「今どんな状況が一番しんどいのか」など、自分の状態をシンプルに書いてみるだけでも十分です。
書き出してみると、「意外と大したことじゃなかったかもしれない」と感じることもあります。逆に、自分が何に悩んでいるのかはっきりすることもあります。
深く悩んでいる場合は、書くだけでは解決しないこともあります。その場合は、書いた内容をカウンセラーにそのまま伝えるだけでも大丈夫です。うまく話せなくても、気持ちを言葉にしようとするその一歩が、心を軽くするきっかけになります。
ポイント2:始めからうまく話そうと気張りすぎない
カウンセリングでは、うまく話そうと気張る必要はありません。完璧に伝えようとしなくても大丈夫です。話がまとまっていなくても、感じたことや思い浮かんだことをそのまま話すだけで十分です。
「こんなことを話していいのだろうか?」と迷うかもしれませんが、カウンセラーはどんな内容でも耳を傾けてくれます。言葉が途切れても気にする必要はなく、話したくないことを無理に伝える必要もありません。
大切なのは、少しずつでも心に浮かんだことを言葉にすることです。気負わず、思いのままを伝えてみてください。
ポイント3:少しずつ信頼関係を築くよう心がける
カウンセリングでは、少しずつ信頼関係を築いていくことが大切です。初めから深い話をしようと無理をせず、最初は雑談など気軽な話題から始めてみましょう。回数を重ねるうちにカウンセラーに慣れ、自然と話しやすくなります。
話しづらさが続く場合は、カウンセラーを変えることも一つの方法です。自分に合ったカウンセラーと出会えれば、少しずつ気持ちを言葉にすることができます。焦らず、自分のペースを大切にしてください。
上記も踏まえ、効果的にカウンセリングを受ける方法をより詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
カウンセリングで本音を話せない時の対処法
最後に、カウンセリングで本音を話せない時の対処法を、2つにまとめて紹介します。
- カウンセリング形式を変えてみる
- カウンセラーを変更する
対処法1:カウンセリング形式を変えてみる
カウンセリングで本音を話せない時は、形式を変えてみるのも一つの方法です。対面だと緊張してしまう人も、オンラインやメールなら気持ちを伝えやすくなることがあります。
オンラインカウンセリングでは、自宅にいながらリラックスした状態で相談ができます。慣れない場所へ行く必要もありません。メールカウンセリングの場合は、自分のペースでゆっくり言葉を選べるので、話すのが苦手な人にはぴったりです。
カウンセリングの形にこだわらず、自分が話しやすい方法を選ぶことで、少しずつ気持ちを言葉にできるようになるかもしれません。無理せず、自分に合う形を見つけてみてください。
オンラインカウンセリングについてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
対処法2:カウンセラーを変更する
カウンセリングで本音が話せないと感じたら、カウンセラーを変更するのも一つの選択肢です。話しやすさは、カウンセラーとの相性によって大きく変わることがあります。
カウンセラーを変えることは悪いことではありません。安心して話せる相手を見つけることが重要です。一度変更しても合わないと感じたら、無理に続ける必要はありません。
心の悩みは、信頼できる人に打ち明けることで少しずつ軽くなっていきます。焦らず、自分に合ったカウンセラーを見つけましょう。
なお、自分にあうカウンセラーをどう選べばいいのかイメージが湧かない方は、下の記事を参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、心理カウンセリングで話す内容について解説しました。
カウンセリングで何を話すべきか悩む人は少なくありません。しかし、悩みの大きさに関わらず、不安に思っていることはなんでも相談してみてください。
相性が合うカウンセラーや相談方法を見つけて、気負わず悩みを打ち明けましょう。